吃音の初回相談について
《吃音のお悩み》「子供が気にしているようで、なんで?と質問されますが答えられません」
「今後どのように取り組んだらいいのか心配です」
「なめらかに話せるような対策はありますか」
といったご相談内容で来室されます。
《初回相談ではどんなことをするの?》
①吃音が始まった時期やその時の発話の様子、今日までの変化など経過をお伺いします。
②吃音検査をして吃音の種類や重症度、言語発達などをみます。
③吃音についての正しい知識、今後のかかわり方、療育内容などについてお話します。
不安なことや疑問についてお答えしますので、「気持ちが楽になりました」と帰られています。
お子様に吃音を説明するかどうかについては、年齢や吃音に気づいているかなど状況により対応しております。
《吃音の種類って?》
①連発(繰り返し) 「あ、あ、ありがとう」
②伸発(引き伸ばし)「あーーーりがとう」
③難発(ブロック) 「・・・・あ!りがとう」
3種類あります。随伴症状といって、話す時に手や足が動いたり深く息を吸ったりする場合もあります。
連発から難発に変化している場合や、随伴症状がみられるようになった場合は、吃音状態が進展(悪化)しているかもしれませんので早期の対応が必要です。
《どのタイミングで相談したらいい?》
①子供が親に話し方について相談してきた
②周囲からからかいや指摘がある
③先生に吃音を伝えたいが、どう伝えたらよいかわからない
④保護者の方だけでは支援が難しいと感じた
などの場合はいつでもご相談ください。
吃音は子供の周囲の環境にも配慮が必要となります。
《どんな療育をするの?》
①環境調整法
安心して話せる環境作りをします。心理面へのアプローチです。
②リッカムプログラム
原則6歳までの治療ですが小学生にも行っています。オーストラリアで開発された、親子で行う行動療法です。エビデンスが高く吃音の寛解をめざします。
臨床研修を受講した言語聴覚士によってのみ実施されます。
・家で毎日15分の練習タイムを実施します。
・毎日、吃音重症度11段階の記録をつけます。
・ステージ1 からステージ2へ上がるまでは週1回通っていただくことが必要になります。
③流暢性形成法
吃音が出にくい話し方を系統的に練習します。流暢な発話経験を積む方法です。
④DCM(要求能力モデル)
子供に対する保護者の要求(発話運動面、言語面等)を下げ、子供の能力(構音運動、言語力)を高める方法です。
年齢や吃音症状によって適切な方法を選択します。
こちらの教室ではほとんどのお子様に『環境調整法』+『リッカムプログラム』を実施しています。
発達障害を診断されているお子さんは、言葉の遅れに対して先にアプローチした方が良い場合がありますのでお問い合わせください。
構音障害(発音が難しい音)がある場合は、吃音の重症度や困り感によってどちらを先に取り組んだ方が良いか、または同時に療育できるか変わってきますのでご相談ください。
サポートできることがありましたらいつでもご連絡お待ちしております。
2024年01月05日 00:00